Gen.2|縦型をやり切る ― 思想を変えずに空気を変えた名刺 ―

Gen.2

Gen.1で名刺は立ち上がりました。
横に並ばず、間に立つ存在として。

Gen.2は、その思想を変えていません。
変えたのは、距離感です。

同じ縦型、違う空気

一見すると、Gen.2はGen.1のマイナーチェンジに見えます。
縦型、ロゴ配置、情報構成。
大きな破壊的変更はありません。

しかし、手に取ったときの印象は明確に違います。

Gen.1が「少し張りつめた名刺」だとしたら、
Gen.2は 呼吸ができる名刺 でした。

色を使ったのは、主張のためではない

Gen.2では、水色の面積が大きくなりました。
これは「ブランドカラーを目立たせたい」からではありません。

当時、幸海ヒーローズの活動は、

・現場だけで完結しない
・行政、企業、研究者、市民が交わる
・説明よりも“一緒に考える”時間が増える

そんなフェーズに入っていました。

強い言葉より、
強い思想より、
安心して話しかけられる空気が必要になった。

水色は、主張ではなく、
場の温度を下げるための色です。

名前は中央、でも「線を引いた」

Gen.2では、名前の扱いが変わりました。

Gen.1では、名前は“前に出る責任”として中央に置かれていました。
Gen.2では、その名前の下に一本の線が引かれています。

これは装飾ではありません。

「個人」と「組織」

その間に、意識的に境界線を引いたのです。

富本龍徳として話すこと。
幸海ヒーローズとして判断すること。

現場が増え、関係者が増え、
「誰の判断か」を明確にする必要が生まれた。

Gen.2の名刺は、
役割を整理するための名刺でもありました。

ひらがな表記が示すもの

「さちうみ」というひらがなの表記。

これは読みやすさ以上に、
説明しすぎないための選択です。

里海イニシアティブ時代、
「里海」という言葉は、しばしば専門用語として扱われました。

幸海ヒーローズでは、
概念を教えるより、体験を共有したい。

ひらがなは、
正しさよりも、近さを優先した結果です。

やっぱりQRコードを入れなかった理由

Gen.2でも、QRコードは入れていません。

理由は一貫しています。

・その場で関係が終わってほしくなかった
・スマホを見る前に、目を見て話したかった
・HPは「帰ってから」たどり着く場所でいい

名刺は、入口ではなく余韻であるべき。

Gen.2は、この思想を最も丁寧に守った世代です。

縦型名刺の完成形

Gen.2は、
縦型名刺としての完成形でした。

思想も、空気も、役割も、
すべてが過不足なく収まっていた。